「人間組曲現象とは一体どんな集団なのか…」(インタビュー2010年12月)【後篇】
※その1の続き ―次が「フラペチーノ」。 Ni:「フラペチーノ」の歌詞見たときに、@cheapeerさんのなりきり具合と いうか、(女子目線の歌詞が)すごいなあって思って。 ―また、@ageha1980さんの歌声にハマってるんですよね。 Ch:実は「フラペチーノ」、曲先行なんですよ。 Na:自分が曲を先に作って、「『ゆるふわな女の子で、可愛く』をテーマに歌詞 を書いてくれ」って@cheapeerさんにお願いして。 Ch:そのテーマがあって、曲がボサノヴァだったんですよね。だから自分の中で 「カフェ」って場面しか浮かばなくて…(笑)。 ―ここからゲストボーカルが続くんですよね。 Na:そうですね…自分の中では@cheapeerさんもゲストボーカルの感はあったけど …もともとそういう(ゲストボーカルという)構想があったから、だからこの時から @cazbowさん(「季節」Vo.)にも歌ってもらう気ではいました。で、 @catanalogueさん(「君の横顔」Vo.)もその時あたりから決まっていたのかな? ―@ageha1980さんとのコラボレーションのきっかけは? Na:これも@cheapeerさんと一緒の新年会で出会って、その時に@cazbowさんも。 で、@ageha1980さんも自分と一緒でパソコンで曲つくったりとか音楽をやって いるっていうのは知ってて。Twitter上で音楽仲間、みたいな感じで「いつかは 何かやりたいね」って話してたんですよ。で、これを機に頼もうと。 Ni:絵だとそれが難しいんですよね。 ―合作とか。 Ch:あぁ…。 ―順番的には、曲→歌詞→ボーカリスト決定って流れですか? Na:いや、最初に@ageha1980さん用の曲を作るってのが最初かな? Ch:そうですね、私も@ageha1980さんが歌うっていうのを想定して歌詞を書い たんで。秋葉原のカフェで書きましたね、ベローチェで。 Na:ベローチェだったのか…フラペチーノだからスタバだと思ってた(笑)。 ―レコーディングとかはどのように? Na:これは曲のカラオケデータを作って送って、@ageha1980さんに自宅で 歌ってもらって、返してもらったものを編集したんです。制作時には会ってない んですよ。オンライン上のやり取りだけで…これ、あんまり言わない方がいいの かな…僕はこういうやり方も好きなんだけど…。 Ch:うん、でもTwitterで出来たユニットだからそういうの言っていっても良い んじゃないかな。 Na:こういう形でしか生まれなかった曲だし、自分は前向きに捉えてますね。 Ch:(@ageha1980さんに)補作詞をしてもらったんですよね。 Na:そうそう、最後の女の子が彼氏を思って待っている描写の部分は @ageha1980さんが作詞を。 Ch:もともとは1番のサビの繰り返しです。結末のない感じだったんですよ。 それに対して@ageha1980さんが結論を出してくれたんですよ。 Cat:さすが女性(笑)。 ―「はっきりしなさい!」って感じですか。 (男性一同・笑) Ch:そうなんですよね…(笑)。 Ni:すごいな、関係性が見えて面白いですね。 Ch:おかげで(歌詞も)ハッピーエンドで終われて。 Na:でもあれですごく良くなったなと思って。雰囲気からストーリーになって らしさが出たというか、物語になりましたね。 ―何か映画的な感じもしますよね。 Ch:歌詞の中身なんですけど、「女の子がカフェで待つシチュエーション」って あり得るのかどうかをちょっと考えてて…そこがちょっと童貞感が出ちゃったの かなーと(笑)。 Na:(@cheapeer氏の)奥さんに歌詞を見せた時に「童貞が書いた詞みたいね」 って言われたらしくて(笑)。 (一同爆笑) Ch:それはもうね、まじか、と(笑)。 ―今の印象だと(人間組曲現象は)女性がはっきり決断したり評価すること、 多いですね(笑)。 Na:あぁ、夢見がちな男たちが(笑)。 Ni:集まっちゃってるから(笑)。 Na:女性と組む時はそういう作用が生まれるのかもしれない(笑)。でも、もともと 自分は女性ボーカルの曲が好きなのでもっとそういった曲をやりたいですね。 で、「フラペチーノ」は@ageha1980さんが影響力の強い人で宣伝とかもして くれて、明るいし分かりやすい曲なのでこれで知ってもらえるようになったかな、 って思ってます。 ―ちなみにボサノヴァ調の曲を聴いて@cheapeerさんはどう思いました? Ch:もう、まさか!ですよね。「え、女の人の(目線の)詞で、女の人が歌う曲? しかもボサノヴァなの?」っていう。全然触ったことのない領域で。 Na:一つ、「いままでの曲が暗めだな」っていうのを思ってて。ダウナーな感じ が続いてたから明るい方向に持っていきたかったんですよ。 Ch:だから無理とまではいかないけれども、自分自身の持ってるものじゃない ものをやろうとしてる…というか。 Na:@cheapeerさんはあんまり盛り上がってなかったかもしれない。 Ch:そんなに(歌詞に関して)自信はなかった。 Na: 「フラペチーノ」の時、@cheapeerさんは「これでいいのかなあ」 ってすごく言ってた気がしますね。 ―続いては「風の結晶~風の向こう側へ~」(※以下「風の結晶」)。 Ch:ちょっと待ってクッキー食べるから。 Na:@cazbowさん向けの曲を早く作ろうとしてて、一番最初に正式にお願いして たのは@cazbowさんなんですよ。で、@cazbowさん待たせすぎたなー早く曲 書かなきゃ、っていうのもあって書かれたのが「風の結晶」。 @cazbowさんはどんな曲が合うのかなあって考えた時に「フラペチーノ」に 引き続き明るい曲を作りたくて、スピッツみたいな爽やか系の曲の感じで行こう かと。 Ch:うん。 Na:でも作ってみたら…@cheapeerさんと歌詞が上がった次の日あたりに会う 予定があって、その時に聴かせられたらと思って急いでデモを作ったんです けど、自分でも納得いかない半端な作りになってしまって…歌詞の言葉が 多かったのかな?字数が多くて。 Ch:いきなり字数は多くなりましたね。 Na:結構フレーズが細かい、リズミカルな感じになっちゃって「聴かせる歌じゃ ないな…」と思って。で、これはちょっと@cazbowさん(の曲として)は違うかな… と2人で話して。で、@cheapeerさんが詞に反省とかもしはじめちゃったりして 「一旦『風の結晶』は寝かそう」ってことになりまして。 そのあとにもったいないので再度聴いて作ってみたら面白かったので、 @cheapeerさんにも話してじゃあ自分で歌おう、と。 Ch:デモに関しては@namenanameさんが深夜に声を録ったんですね。だから どうしてもボリュームが小さかったってのが一つあって。音がどんな構成でとか、 曲の感じとかもそういう状況で聴いているので、私が(音楽に関しての)専門家 じゃないので…そうすると、「アレ?」って思っちゃったんですよ。デモの段階 っていうのはそういう感じだってあとで知りましたけど。 Na:当時はデモもある程度つくってから渡していたので、「風の結晶」はほんと 雑な感じで出しちゃったんです。最近はそういうこともあるんですけど。 ―@cheapeerさんの歌詞の言葉が多くなったのは意図的ですか? Ch:なんだろう…なんだかよくわからないけどいくつか書いているうちにいろん なこともやってみたいと思った…くらいですかね。 あ、あとスピッツの「青い車」。ああいう感じがいいなあと思ったんですよ。 そういうのを想定して書いてたのかな。 ―「風の結晶」のレコーディングで@namenanameさん、最後歌詞を間違えてる んですよね(笑)。 Ch:そう、でもその方が良いんですよ。意味的には合ってるというか。 「僕の空気が君の空気にぶつかって」…もともとは「溶け合って」 なんですけど、「ぶつかって」の方がそのあとの「ゆらめいた」に繋がるから… Caz:「よろめいた」です。 Ch:あっ!(笑) Caz:僕が一番のファンなんで。 Ch:…だからそこはそんなに気にしてはないですね。それでいいかなあと 私は思ってます。 逆によかったなあと。あと基本的に微調整はあっても詞の直しはないんですよ、 @namenanameさんは。だからそれが今後どうなるかですよね、詞に関しての リターンがあるかもしれないし… ―逆に@cheapeerさんが曲に関して意見を出すことも…? Ch:どうなんでしょうねえ…(笑)。 (退席していた@namenaname氏が戻る) ―今「風の結晶」の歌詞を間違えたくだりです(笑)。 Na:あぁーどこでしたっけ? Ch:ええーと…あれどこだっけ、@cazbowさん?…ん?寝ちゃった? Caz:「溶け合って」のとこですよ、「ぶつかって」になってるとこです。 Na:あぁ…今気付いた(笑)。 ―あれ?ブログで歌詞間違えたって言ってませんでしたっけ? Ch:書いてますね。 Na:多分そこのとこじゃない…いや誰かに指摘されて…箇所が分からないまま 謝ってたかも…(笑)。 Cat:とりあえずの謝罪ですか(笑)。 Na:全然気付かなかったなあ…でもあそこお気に入りなんですよ、個人的に。 Ch:大サビですよね。 Na:あの大サビがすごく好きで。歌詞に関しては…基本サイズしか見ていない 部分もあるんでよく間違えたりはします…。メロディを作る時も意味を深く 考えちゃうとキリがないんで大体の感じをつかみ取るようにしてますね。 「風の結晶」のイメージは「街」かなあ、くらいの感じで。 ―次がいよいよ「季節」。 Na:「季節」はいつの間にか出来てた。 Ch:いろんな曲を並行してやってた時期なんで。…「季節」はあれですよね、 L⇔Rみたいにしようって(笑)。 Na:あぁ(笑)。@cheapeerさんから「L⇔Rを意識しました」って前書きが あって歌詞が送られてきた。@cazbowさんの曲どうしようかって話し合った 時に「上手いからね、聴かせる曲がいいよね」って。 Ch:L⇔Rですわ。「季節」はL⇔R意識ですわ。 Na:自分は曲作る時そんなに(L⇔R)意識はしなかったけど(笑)。ただ、 バンドサウンドにしようかなとは思った。自分がやりたい方向としては、 いつもは音詰め込み過ぎちゃってるから、ロックバンドが演奏できそうな 感じに。 Ch:デモは3ピースバンドみたいな感じでしたよね。 Na:ギター2本とベース、ドラムで完コピできるような作りにして。 で、皆にデモを聴いてもらって、@cazbowさんに投げたら「もっと売れ線の J-POPみたいな感じが良いんじゃないですか」って感想が ダイレクトメッセージで返ってきて。あぁさすが@cazbowさん手厳しいな、 と思って(笑)。 Ch:ちなみに私はデモをもらった時に「最高傑作です!」って 返信してるんです(笑)。 Na: @cheapeerさんからは音楽のダメだしはほぼ飛んでこないから、 @cazbowさんからそういう意見が飛んできたのがすごく考えさせられて。 別に悪く思ったわけでもなく、「あぁ確かにそうなんだろうな…」と。で、 そのあとストリングスとか足して… Ch:力強い? Na:うん、(そういった)アレンジにするか、と。まぁ結局@cazbowさんの 思っていたアレンジとは違くなったと思うんですけどなんとなく…壮大な感じに なったかな。 Ch:一番労働力を使ったって言ってましたっけ? Na:頭は悩ませた。 Ch:あと作業量? Na:レコーディングの時も、今まで取った中では一番こだわりが強かったり…、 熱の入った録音になりましたね。 ―@cazbowさんはどうでしたか?デモをもらった時とか。 Caz:ほとんど@namenanameさんが言った通りなんですけど、メロディーは しっかりしてるし、真っ直ぐで普遍的というか王道なすごく良い曲だと思って いて。だけど、最初のデモのアレンジも正解なんだけど、メロディーが強い からアレンジが聞こえなくなっちゃうというか…。それで@namenanameさんに 感想を送った時に「良いですね」って言葉を付け忘れてしまって…(笑)、 それで@namenanameさんと@cheapeerさんを悩ませてしまったのかな…と…。 Na:「@cazbowさん気に入ってないのかなあ」とか(笑)。 2人で話しましたよね。 Ch:ノイローゼのようでしたからねあの時は(笑)。ビックリしましたよ…私が 「最高傑作だ!」って返してるから「なんだこれは…おかしいな…」とは 思ってました(笑)。 Caz:ぶっちゃけ、だから、あの返信を送った後に2人がすごく気にしちゃってる な…ってオーラは感じてたんです。「あれ、やばいこと言っちゃったかな…」 って。 (一同・笑) Caz:結構こっちもヒヤヒヤしてた(笑)。「やっぱり(コラボは)やめよう」って 言われるんじゃないかと。 Na:僕ネガティブに取っちゃうんですよ。大体dis(※侮辱、蔑みの意)だと 思っちゃうから(笑)。 (一同・笑) Ch:全dis?(笑) Caz:だから、そういうのもあって「風の結晶」から「季節」の発表まで1カ月 くらい空いているでしょう?今までの曲とは発表スパンが遅くて。だから @namenanameさんの上がっていた制作ペースをブチ壊してしまって…(笑) (一同・笑) Na:そういえばあの時ノリノリだったなあ(笑)。 Caz:だから「ヤベッ」って思ってた。今さらごめんなさいも言えないし(笑)。 Na:単に仕事が忙しかったのもありますけどね(笑)。 ―@namenanameさんは歌い手の方から意見というか発信を受けたというのは どうでしたか? Na:ほんとはね、そういうのはね、嫌なんですよ(笑)。 自分で我儘につくりたいタイプなんで… ―プロデュースしたい? Na:そう、思うようにやりたいっていう(笑)。だけどこういう意見とかも必要 だなって思いもあって。結果ブラッシュアップされて良くなって、今回はいい 作用でしたね。「こういうことってあるんだな」って。 ―@cazbowさんは初めてのレコーディングどうでした? Caz:とりあえず、デモしか聴いてない状態で、で、さっき言った微妙な関係も 解消できてないままの延長線上でのレコーディングで…。 (一同・笑) Caz:割りとこう、さぐってる感じで…って言うのが実はあって(笑)。 Na:その頃にはもう、「これでいいか」みたいな気持ちでいたから、僕は気に してませんでしたね。 Caz:実際、当日に「こんな感じにアレンジ直してみた」っていうのを初めて 聴いて…そしたらもう基本線は変わらないまま、メリハリのついたというか ダイナミズムが出たというか…良いアレンジになっていたので…。 レコーディング自体は自分はやったことがないので、とりあえずメロディー だけ覚えて、そのまま歌った…って感じですかね。 Ni:家で歌の練習とかはしたんですか? Caz:家では…「季節」に関してはしていない。 Ch:理由は? Caz:まず、@namenanameさんのデモ自体を3~4回くらいしか聴いてなくて。 聴きこんで@namenanameさんのマネになってしまうことを気にしてて。自分の 勝手な考えなんだけど、「もっと自分を出していこう」と。 @namenanameさんの歌い方になってしまう危機感を持ってたんです。 Ni:…すごい。 Caz:で、練習もしていないので、デモと比べるとコードの中ではあってても メロディーの音とか違っているところも結構あるんです。でも、カラオケとか 良く行ってるけど、いざレコーディングってなると全然違うんだなと 思いましたね…すごく難しかった。 Na:@cazbowさんも…@cheapeerさんもそうですけど、 レコーディング初めての人に対してどう録っていこうかなっていうのは 考えましたね。特に@cazbowさんはカラオケで聴いたときとかに 「完コピするひとだなあ」と感じていて。だから自分のデモを完コピして もらえれば大丈夫なようにしたつもりではあります けど…。でも自分を出してもらった方が作ってて面白いですけどね。 Caz:自分の(ボーカルの)「季節」と@namenanameさんの「季節」デモをたまに 聴き比べるんですけど面白いですね。@namenanameさんの声質だとポップに 聴こえるし、自分の声だと暗いなあーって感じますね、 マイナー調の声というか(笑)。 ―深みがあるというか。 Na:それがリスナーの方に「エモい」と言わせたところだと思うんですよね。 Ni:「Creep」系だ(笑)。(※Radioheadの代表曲) Ch:@cazbowさんは落ち着いているから、その感じが出ているんじゃないですかね。 Caz:ネクラの部分の素が出ちゃったのか(笑)。 Na:まあ「季節」は発表してからの印象が強すぎて…。 ―あそこまでは予想してなかったですよね。 Na:全然。ただ、@cazbowさんが「(人間組曲現象の楽曲の中で)トップ取ります!」 って宣言をしていたのは覚えてます(笑)。 Caz:「フラペチーノ」は絶対(SoundCloudのDL数)抜こうと思ってて。 @namenanameさんにだけ宣言を(笑)。 Na:自分はそんなに…「季節」がそんなにいい曲なのか冷静に判断 できなかったんで。@cheapeerさんに「最高傑作ですね!」って言われたのも ピンとこなかった… 普段と変わらなかったですね…。 Ni:いつも実感は後からやってくるんですか? Na:うん…反響を見てかな…。 Ch:@cazbowさんがあんなに宣伝してくれる人だとは思いませんでしたからね。 Caz:やっぱり、とりあえず「フラペチーノ」を抜きたいっていうのと、自分を 媒介して人間組曲現象の曲がいいって気づいてもらいたかった。 自分の中のテーマだったので。Webで知り合った方とかがわりと反響をくれて …巻き込まれていった感じはしますね。そこは想像してなかった。 ―あれは発表当日ですよね、試験を放棄して…。 (一同・笑) Caz:あれは当日の午前中にダイレクトメッセージが来て、試験があったんで お任せしたんですけど休憩中にタイムライン見たらまだ続いてたんで、 で午後は放棄して。 (一同・笑) ―あれって全部携帯で宣伝してたんですよね。 Caz:パソコンないんで(当時)。 Na:曲の仕上がりを聴いてないまま宣伝してたんですよね(笑)。 Caz:夜の9時ぐらいまで聴いてなかった(笑)。 (一同・笑) Caz:その日の夕方に@namenanameさんと@cheapeerさんがサミットをするって 聞いたんで、サクッと行って参加したんですけどその時も聴いてなくて。 ―Twitter盛り上がりましたよね。 Ni:しばらく盛り上がってた。 Na:あの時、自分のところに一切反響が来ない新しい状況だった、 ちょっと嫉妬ですね(笑)。 Caz:もっと違うところに反響は来ると思ってたんですけど…普段歌わない奴が 歌うって物珍しさも多分あったと(思う)。そこも狙いではあったんですけど。 ―これがSoundCloudのDL数が100を超えた。大反響でしたね。 Na:togetterのまとめ(@cazbow氏作成)をみて感動しましたね。いろんな方が チェックしてくれるきっかけにもなって。「自分も何かやりたくなった」って 言ってくれる方もいて…。 Ni:それで俺、「ジャケット描かせてください」って言ったんですよ。 Na:そうそう、先に言っちゃうんだもん、お願いしようと思ってたのに(笑)。 Caz:裏ではそういう話出てたんですよね。 Ch:後で言おうと思ってて。 Ni:全然知らなかった。 Ch:で、私一回会ったことあるんで私からダイレクトメッセージを送って。 Na:「自分はそんな得体の知れない(アカウント名:@ningen_sokkuri)のに 声をかけられない」って(笑)。 Ch:「どうやら(人間に)そっくりらしいけど」って(笑)。 Ni:まだ謎のベールに包まれたままの時だったから(笑)。 ―@ningen_sokkuriさんはフラペチーノから聴いてたんですよね。 Ni:そうそう、それから遡って聴いたりして、「季節」が盛り上がってるなーと 思って。その頃にはリプライとかも飛ばしあってたからちょっと心を許し始めた というか…。 (一同・笑) Ch:恋愛トークみたいになってますね(笑)。 Cat:グータン・ヌーボーみたいな(笑)。 Ni:それで、今まで「これ描かせてください」とか言ったことはなかったんだけど、 「踏み出してみるか…」って感じで。 Na:結構本気で言ってくれてたんだ。それは嬉しいな。 Ch:以前会った時に絵をやっていて…って話は聞いていたので、「じゃあ機会が あったら…」とは話してたんですよ、カレー食べながら(笑)。 Na:偉そうな感じになっちゃうかもしれないけど、そういう人の発信の場に したいって言うのはコンセプトにあったから、(@ningen_sokkuriさんには) これをきっかけに注目されればいいし、自分たちにもいいプレッシャーに なるかな、と。 そういうことがやっとできてきたかなとは思いますね。@us_tengaさんの アイコン (人間組曲現象公式Twitterアカウント)もそうなんですけど、いろいろ音楽 以外にもまとまってきたかなあと思います。そういう意味では「季節」が なかったらジャケットもなかっただろうし…。 Ni:アイコンもね、ちょっと前に@cheapeerさんが作成を軽く示唆してて。 その時俺は密かに食いついてたんですよ。でもまだそんなに打ち解けて なかったから…。 Na:またグータン・ヌーボーだ(笑)。 Ni:その頃から関われるかもしれないってことは思ってましたね…。 Caz:その流れで行くと、自分も前から@namenanameさんの曲は知っていて、 「歌わしてくれないかな」ってのは…(笑)。各々そういうポイントは合ったのかも しれない。…前に、@fgplanさんにも話しましたけど…総武線車内で。 ―ああ、言ってましたね。 Caz:その時は@namenanameさんにも@cheapeerさんにも話はしてなくて、 だから「歌ってくれないか」って言われた時、普通に驚いたってのもあったけど、 「先に言われた!」って気持ちもあって(笑)。 ―「告白された!」って? (一同・笑) Caz:っていうのはちょっとありましたね。(依頼されて)ゾクッとした、 (打ち合わせの)ベローチェで。 Na:散々ハイマート(喫茶店)で無駄話してて、カラオケ行った後に、 ベローチェで何言うかと思ったら「実は…」。全部仕組まれてたっていう(笑)。 ―そうすると@catanalogueさんもですか? Cat:いや、俺はやりたがりだから…やりたがりなので(笑) 「歌わしてください!」ってラブコールを。 Na: @catanalogueさんも頭にあったんだけど先に言っちゃうんだもん なー(笑)。うちら秘密主義だから。 Ch:秘密結社だから(笑)。 Na:秘密結社だから…いま乗っちゃったけど(笑)、あっ!と言わせるためには 情報は公開しないようにしたくて。 Ni:でもね、言いたくなっちゃうんですよ。 Cat:出したがりなんですよ(笑)。 ―で、次が「君の横顔」。 Na:これはハッスルお茶会で、@catanalogueさんにお願いしたんですけど。 Cat:僕が財布を忘れた日ですね(笑)。 Ni:何回お茶会してんすか(笑)。 Ch:これは、次どうしようか、ってなった時に 「@catanalogueさんも曲を作る人だし、今までと状況が違う」と。 Na:@ageha1980さんも書く人ですけどね。 Ch:私は今回に関しては作詞をしなくても、というスタンスではいたんです。 Na:ただ、自分がやっぱり@cheapeerさんが詞を書いた方がいいだろうと 思っていて。 Ch:そこから@catanalogueさんに意見をもらって。 Na:アイディアを。まず@catanalogueさんから 「ある想像の女の子のイメージ」をもらって@cheapeerさんが歌詞を上げる。 それを@catanalogueさんと自分が 同じタイトル・同じ歌詞で曲をそれぞれ作る。 アレンジは自分(@namenaname氏)が担当する…と。 Cat:お茶会の中で「世界の中心で愛を叫ぶ」とかアジアン・カンフー・ ジェネレーションとか(※A面とB面が同タイトルでそれぞれ男女の目線で 歌っている「サイレン」という曲)の話が出ていたんですよね。 で、面白いからやってみようって。 ―なるほど。 Cat:で、実はそのあとご飯を食べたじゃないですか。そこで@cazbowさんと キリンジの話をして、その時に「歌詞の変態性」についての話をしたんです。 僕もそういった側面があるので、それを表に出さない感じで「女の子のイメージ」 を@cheapeerさんに上げたんです。 Ch:結構、人間組曲現象用に皆さん用意してくれてるんですね。 Cat:せっかくこういう企画に参加するんだから、こういうところで生まれた ものを楽しみたいと思って。 Na:これから反響がどうなるかわからないけど、これはすごく面白い試みだったな。 久しぶりにアレンジに専念する作業ができて、@catanalogueさんが言ってくれた 「人間組曲現象らしさ」をどう出せばいいか考えるきっかけになった。 Cat:やってて面白いし、聴いてもらえて面白いっていうのをどう作れるかな、 って考えてて、今回に関しては2曲のギャップで楽しんでもらえるのかなって。 ―反響が楽しみですね。 Cat:じゃあ、「季節」を超えます! (一同・どよめき) Na:それは大きく出たねー! Cat:俺何したらいいんだろう!(笑) Na:俺協力しないよ(笑)。 Ch:でも今回の「君の横顔」って2曲があるじゃない?これ、昔のアイドル みたいにさ、明菜派か聖子派か、みたいなさ… Na:それが最新の例えかな(笑)。 (一同・笑。以下アイドルの例え話が続く) ―@cheapeerさんはどうでした? Ch:詞を書いている側はね、楽しくてしょうがなかった。 一粒で二度おいしいわけ。 Na: @cheapeerさんは(「君の横顔」2曲)どっちが好きなの? Ch:「どっちが好きなの?」(笑)。…部分的にね、好きな部分がどっちにも あるの。@catanalogueさんの方は現代的なメロディーだな、と思っていて。 @namenanameさんの方は90年代を経てるメロディーだと思う。 Na: @catanalogueさんの方が流行るとは思う。アレンジもこっちの方が 好きだし。自分のはB面書いちゃったなーみたいな(笑)。 Ch:でも耳に残るのは@namenanameさんの方だとは思う。 Cat:僕最初勘違いしてて、2曲両方とも歌わせてもらえると思ってて(笑)。 で、両方聴いてたんですけど、イヤフォン外して普通に口ずさめるのは @namenanameさんの方で。自分で作ってるのに自分の方はすっと 出てこなくてメロディーの入ってきやすさとかは… Ni:ほんとポップだよね。 Ch:だから甲乙つけがたいですわ。あと、詞も書きやすかったです、テーマを もらっていたんで。でも書きやすかったんだけれども冗長になってしまった 部分もあって。そこはどうなんだろうな、ってところはありますね、 小説的になってしまった部分が。 ―@catanalogueさんは今日レコーディングでしたがどうでした? Cat:楽しかった!としか言いようがない。一番最初から歌ってたのを聴いて みると「お前楽しいだろ」って分かるくらいだんだん乗ってきてる(笑)。 Na:いつも@catanalogueさんの音楽聴いてる人には良くも悪くも違って 聞こえると思う。 Cat:制作環境が全く違うので… Ch:隣に変な奴住んでないもんね (※UST中に@catanalogue氏の隣人が叫ぶ事件があった)。 Cat:そうそう(笑)。思いっきり歌える!と思って。 Ni:××××…。 Caz:ここダメですよ…伏せ字で…。 Ni:あ、すいません…(笑)。 Ch:私も歌わせてもらったんですけど、全然違いますよね、 (声が出せるのが)気持ち的に。 ―で、次が「戦士たち」。 Ch:「戦士たち」はあれです…「エリアゼロ」って曲があったじゃないですか、 最初のメモに。「エリアゼロ」みたいな曲を書こうと暗中模索していて、 「エリアゼロ」ではないんですけど副産物みたいな形で出来たのが 「戦士たち」で。前から@cheapeer曲を作ろうって話になっていて。 Na:人間組曲現象のこれからの方向性を考えた時に「人間組曲現象らしい 音楽とかジャンルをそろえていった方がいいのか」とか話し合っていて。 アルバムを一回作ろう、って話になったんです。バランスを見たくて曲を並べて みたら@cheapeerさんが1曲しか歌ってなくて、 じゃあ(曲数を)そろえようか、と。で、「@cheapeer曲」をつくることに なって、@cheapeerさんも@cheapeer全開!って歌詞を上げてきたので… Ch:そうだね、結構自分よりの歌詞だね。人間組曲現象に合わせるというよりも 今まで合わせてきた部分があったので、今度は自分を出していこうと。 ―歌詞はそんな感じで出来上がった? Ch:あえて熟語を多く使いたかったんですよね。詞は多分聴くものだから音だけ だと意味がわからない…例えば「ジョウクウ」って「上空」、空って言えば いいんですけど、それをあえて熟語で並べてみたらどうだろうか、っていうのが あって。 ―@cheapeerさんの中では挑戦曲? Ch:挑戦曲であり整理曲…やっぱりあれですね、自分が自分が(って感じ) ですよ(笑)。 Na:明るい曲ばかりやってたから…「季節」が明るいかは微妙なんですけど、 メジャーキーの曲ばかりやってたから歌詞もらった時は苦労しましたね。 サビの4分の1は「あ~あ~あ~」だし(笑)。この「あ~あ~あ~」をどう 聴かすかだけを考えたようなもんですね(笑)。 ―この曲ディスコサウンドですよね。ギャップが面白いなあと思って。 Na:ああ、特に狙ったつもりではないけど…「戦士たち」って、共感して くれる人が少ない…例えば女子高生とかに分かってもらえるテーマではない。 (リスナーが)絞られるなあとは思って。なら、いろいろやってみようと。 あと「季節」の後ってのもちょっとありますね、少しは意識してて。 Ch:あと「フルスクリーンモード」との繋がりもあるのかな? Na:ああ、それはありますね。@cheapeerさん四つ打ち好きだから。 Caz:四つ打ちしか聴かないんですか? Ch:うん。小松未歩四つ打ちだと思ってますからね。 (一同・笑) Ch:あれ、本当の話なんだけど(笑)。…だから個人的にも気に入ってますしね。 ―これを経て、アルバムですよね。 Na:そう、これでやろうとしてたことは一通りやれたのかな。 Ch:何だかんだで。 ―で、2010年で第一期が終了、と。 Na:そうですね、今回関わってくれた人を第一期メンバーとして。 Ni:なんか、一年かけてやることを、ここ数カ月でばーっとやってる感じが しますね。 Na:衝動で走ってた感はありますね。 Ch:「できちゃったリリース」ですからね。 (一同・笑) Caz:それいつから準備してたんですか(笑)。 Na:でも、こんなのできるんだなーやればできるんだなーとかは思ったかな。 Caz:なんだろ、(人間組曲現象に)一気にガッと全員集まったっていうよりは 徐々に集まっていく感じが面白いですね。 Na:短いスパンの中でもじわじわ来てくれるってのはあったかな。 人が人を呼んで、みたいな。 ―組み立てられていく、みたいな。 Ch:最初はチョッパーいなかったですからね。 Cat:チョッパー?(笑)。ワンピース的な感じですか。 Ch:そうそう。海賊王に俺はなるって感じで一人二人集まって …あ、これくらいにしときましょうか(笑)。 Cat:でも(@cheapeerさん)ウソップですよね(笑)。 (一同・笑) Ch:いい位置だ(笑)。 ―じゃあ最後に2011年の構想を。 Na:2011年は、人間組曲現象をレーベルって形で意識して、何バンドかを 抱えたり、アートワークをする人を抱えたりとか、いろいろ発信していこう かな、と。で、まずは@cazbowさんをフロントマンに置いたバンドを結成して メインに活動して…あと従来通りにコラボレーションもしつつ、 コンピレーション物も作ったり。新しいイラストレーターさんが入ってくる かもしれないし、そんな感じでちょっとずつ広げていこうかなと思っています。 あとはライブがありますね。(2011年1月30日千駄ヶ谷ループラインにて)第一期 の集大成みたいな感じで出来たらな…と。 あと来年もう一回ぐらいライブやれたらいいですね。あとは売れるCDを出したい。 お金が動くというか、商品価値のあるCDを作るってのが2011年の目標ですね。 ―@cheapeerさんからは? Ch:人間組曲現象とは関係ないんですけど…。 ―関係あることでお願いします。 (一同・笑) Ch:(笑)そうですね、さっきの@namenanameさんに完全に賛同なんですけど …日本語が好きなんですよ。好きなんですけど難しいんですよね。 そういうところの勉強をやっていきたいなって思ってるんですよね。 (スキルを)磨いて、詞に反映させたり、いろんなところの日本語表現を やっていきたいと思います。 ―あと皆さん言い残したことは? Ni:ひとつ、大物アンチバンドが…。 Na:ああ、そうです(笑)。ちょっと(@cazbowバンドを)潰しにかかるバンドが いるみたいなんで。 Ni:俺わりと本気っすよ。 Caz:あれでしょ、ポケビとブラピみたいな。で、ブラピの方が売れちゃうん でしょ? (一同・笑) Ch:バンド名もまだ非公開(注:現在のWEEKEND-WEEKEND)。 ―お楽しみ、ですね。じゃあ今回はありがとうございました。 一同:お疲れさまでした!
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